海外送金

アメリカへ送金する際に知っておくべき情報と海外送金サービス会社まとめ

留学や出張などで長期間米国に滞在する必要がある場合、日本から米国への「海外送金」手続きが必要になります。海外送金には複数の方法があり、方法によって時間、手間、および費用が異なります。

この記事では、日本から米国への送金時にかかる手数料と送金サービスの種類に焦点を当てて説明します。

米国への送金時にかかる手数料の種類

米国への送金には複数の手数料がかかります。これらの手数料を詳しく見ていきましょう。

米国への送金時にかかる手数料#1:送金手数料

送金手数料とは、日本で米国への送金手続きが完了した際に日本の銀行(送金銀行)によって請求される手数料です。手数料の金額は各銀行やサービスによって異なります。また、送金先の国によって手数料が異なる場合もありますので、事前に金額を確認する必要があります。

米国への送金時にかかる手数料#2:受取手数料

受取手数料とは、米国の銀行(受取銀行)が米国への送金時に請求する手数料です。手数料は各銀行によって定められます。受取手数料の金額は銀行によって異なるため、事前に手数料の金額を確認する必要があります。受取手数料は銀行での手続きの際にのみ請求されます。

米国への送金時にかかる手数料#3:中継銀行手数料

日本から米国への送金時には、日本の銀行と米国の銀行の中間に立つ銀行(中継銀行)によって中継銀行手数料が請求されます。中継銀行は対応銀行とも呼ばれ、送金元国と送金先国に「対応協定」がない場合は直接の送金ができない仕組みです。

日本と米国との間には対応協定が結ばれているため、中継銀行を経由して米国へ送金することが可能です。

また、各銀行は複数の中継銀行を持っている場合があります。中継銀行が複数ある場合は追加の手数料が発生するため、手数料を抑えるために可能な限り少ない中継銀行を選ぶと良いでしょう。中継銀行手数料は銀行での手続きの際にのみ請求されます。

米国への送金時にかかる手数料#4:為替手数料

為替手数料とは、各銀行が設定する為替レートに含まれる手数料のことです。日本から米国への送金時には、円をドルに換算する際に発生する手数料と考えてください。

以下に為替手数料について詳しく説明します。

例えば、100ドルを送金したいという人が、送金手続きを行い実際の為替レートが1ドルあたり115円であり、銀行が設定する為替レートが1ドルあたり116円であった場合、実際の100ドルは11,500円ですが、銀行のレートでは100ドルを送るのに11,600円かかるため、その差額の100円が為替手数料となります。つまり、実際の為替レートと銀行が設定するレートの差がゼロに近いほど手数料が低くなります。

為替レートは各通貨の需要のレベルに応じて変動するため、送金を希望する時点で為替レートを必ず確認することをおすすめします。なお、一部の送金サービスでは為替手数料を請求しない場合もあります。

米国への送金時にかかる手数料#5:揚げ替え手数料

揚げ替え手数料とは、為替をせずに通貨のまま送る場合に請求される手数料のことです。円建てで海外送金を行う場合には常に揚げ替え手数料がかかります。逆に、外貨預金口座の外貨で送金を行う場合には多くの銀行が揚げ替え手数料を請求しません。これは外貨預金口座への入金時に為替レートを含んだレートで行われるためです。

円で送金すると手数料を節約できる!と考えるかもしれませんが、この揚げ替え手数料が結果的に高額な手数料となる場合があるため、円で送金する理由がない限りおすすめしません。

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米国への送金の完了までの日数

銀行を通じた場合

銀行を通じた場合、中継銀行(対応銀行)を介しての取引が行われるため、米国への送金の完了には通常約5〜7営業日かかります。一部の銀行では複数の中継銀行が必要となる場合があるため、より長い時間がかかる可能性もあることを認識しておくと良いでしょう。

送金サービスを利用した場合

ほとんどの場合、送金サービスを利用した場合は米国への送金が約1〜2営業日で完了します。送金サービスは銀行特有の中継銀行や受取銀行が存在しないため、銀行に比べてスピーディーな処理が可能となります。

米国への送金におすすめのサービス

送金方法#1:銀行

まず、銀行からの送金について見てみましょう。

銀行から米国へ送金する場合、送金元銀行、受取銀行、それらをつなぐ中継銀行(対応銀行)が関与します。また、銀行が海外に送金する際には、国際的な銀行ネットワークであるSWIFTのもとで送金伝文が送信され、送金の交換が行われます。つまり、SWIFTネットワークに属していない国とは送金が行えない仕組みとなっています。

そのため、銀行を経由しての送金は、各種機関や銀行を介して送金処理が行われるため時間がかかります。

送金方法#2:送金サービス PayPal

最初に紹介する送金サービスはPayPalです。

PayPalは、190カ国と23通貨への送金をサポートし、商業施設でのオンライン決済もサポートする送金サービスです。

送金手数料は1回の送金につき499円と安価ですが、PayPal独自の為替レートを使用するため、通貨変換手数料をカバーするために追加の隠れた手数料が追加

されます。送金にかかる時間は約3営業日と推定されています。

日本円で送金し、米国ドルで受け取る場合、送信者が取引額の4%、受信者が取引額の3%を支払う必要があります。

また、自国通貨以外で取引を行う場合、通貨変換手数料が請求されます。

例えば、日本円で送金し、米国ドルで受け取る場合、送信者が取引額の4%、受信者が取引額の3%を支払う必要があります。

PayPalのオンライン決済についても読んでみる

送金方法#3:送金サービス Wise(旧Transferwise)

次に紹介する送金サービスはWise(旧Transferwise)です。

Wiseは、80カ国と53通貨への送金をサポートする送金サービスで、使いやすく処理が簡単であることで評判です。スマートフォンアプリケーションも充実しています。

米国への送金の手数料は、固定手数料89円と交換額の0.75%が設定されており、為替レートには「ミッドマーケットレート」が使用されているため、隠れた手数料はありません。送金にかかる時間は約1〜2営業日と推定されています。

ただし、Wiseの送金手数料が最近引き上げられた可能性があるため、詳細を確認してください。

送金方法#4:Curfex送金サービス

最後に紹介する送金サービスはCurfexです。

Curfexは、主に米国と韓国など46カ国への送金を取り扱う送金サービスで、手数料が低く処理が早いことが特徴です。

送金手数料は引き出し金額の1%が設定されており、為替レートにはミッドマーケットレートが使用されているため、隠れた手数料はないことが明確です。さらに、送金の回転時間は当日から2営業日と推定されています。

以下はこれらの3つの海外送金サービスの手数料を比較した表です。

CurfexWisePayPal送金の手数料初回送金 0%の手数料固定手数料89円+交換額の0.75%499円通貨変換手数料0円0円0円100,000円送金の受け取り(米ドル)$727.20$721.62$694.62

米国への送金時に小切手を使える?

米国への送金手段として小切手を使用することは不可能ではありません。その際、まず小切手を取り扱う日本の銀行で送金額が記載された小切手を発行します。その小切手を郵便局を通じて米国の受取人に送り、米国の銀行で小切手を現金化します。

ただし、少しずつですが日本の銀行、特にメガバンクなどが小切手による海外送金を受け付けなくなっている傾向にあります。また、小切手発行の際に手数料が発生することや、小切手そのものが紛失した場合にお金が失われる可能性があるため、この方法の送金はお勧めしません。

米国への送金時に税金がかかる?

米国への送金時には税金がかかるかどうかが気になる点です。個人間での海外送金であっても、税務署にはその事実が知られることとなります。これは、1,000,000円以上の送金に対して税務署に「海外送金記録」を送付することが規定されているためです。

したがって、海外からの送金を受け取った場合、その金額が所得である場合は、何円であっても所得税の課税対象となります。

一部の人は1,000,000円未満の送金については報告書を提出する必要がないと考えるかもしれませんが、これは誤りです。

1,000,000円未満の送金については報告書を提出する必要はありませんが、税務署は送金の事実を確認し、課税対象となる場合には税務調査のために訪れる可能性があります。海外送金を通じて受け取った金額については、所得税の申告を行うことが義務付けられていることを考慮してください。

米国へ送金する際に必要な情報

米国への送金時には提出が必要な書類や情報があります。以下に必要な情報をリストアップします。

  1. 受取人の氏名と住所
  2. 受取人の口座番号(米国の場合、ABAルーティング番号も含む)
  3. 受取人の銀行名と住所
  4. 受取人の銀行のSWIFTコードまたはIBAN番号(海外送金の場合)
  5. 送金額と通貨
  6. 送金の目的(個人間送金、ビジネス取引、留学支援など)

これらの情報を正確に提供することにより、スムーズな送金処理が期待できます。

まとめ

米国への送金には銀行を通じた方法と送金サービスを利用する方法があります。銀行を通じた場合は約5〜7営業日、送金サービスを利用した場合は約1〜2営業日で送金が完了します。

米国への送金にかかる手数料には、送金手数料、受取手数料、中継銀行手数料、為替手数料、揚げ替え手数料などがあります。各送金サービス会社の手数料を比較し、費用を節約することが大切です。

また、送金時には必要な情報を正確に提供することが重要です。

以上の情報を参考に、効率的かつ経済的な方法で米国への送金を行ってください。安全かつスムーズな送金をお祈りしています。

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