海外送金で消費税はかかるのか？税金が発生するケースと申告方法を解説 | Cordual

はじめに

自分自身が海外に住んでいる場合や、家族や友人が海外に住んでいる場合、海外送金サービスを利用してお金のやり取りをする必要があることも多いと思います。近年はオンラインの海外送金サービスや銀行振込が普及しているため、手続き自体は簡単になりましたが、日本と他国では取り扱う通貨が異なるため、さまざまな手数料が発生し、送金額は為替レートの動きに左右されます。

さらに、海外送金に「税金」が課されるかというのもよくある問題です。海外送金の課税について正しい理解がないと、気づかないうちに税務義務に違反してしまうかもしれません。海外送金を利用する予定がある方は、消費税やその他の税金が海外送金に課されるかどうかを事前に確認する必要があります。本記事では、海外送金に消費税やその他の税金が課されるか、課税されるケース、そして申告方法について詳しく説明します。

海外送金に消費税は課されるのか？

まず最初に疑問は「海外送金を行う際に消費税は課されるか」です。消費税はお金を使った際に課税される税金であり、海外送金の場合は受信者ではなく送信者に課税されます。

結論として、海外送金に消費税は課されません。日本の消費税法では、海外送金手数料に対する消費税は「非課税」とされており、これは海外送金手数料が消費税の対象外であることを意味します。

消費税は日本国内の金銭取引にのみ適用されます。多くの人々が、日本から外国への送金手続きも日本国内で行われるため、消費税が対象とされると誤解しています。しかし、海外送金手数料が非課税と定義されていることから、これらの手数料には課税が適用されないということです。

海外送金時には、送金手数料、為替手数料、中継銀行手数料などさまざまな手数料が発生し、予想以上の金額を用意する必要があるケースが多いですが、消費税は課税されないため、追加の金額を用意する必要はありません。

海外送金に関連する税金の種類

海外送金取引には消費税以外にも関連する税金があります。以下に受取側で課税される可能性がある税金を紹介します。

所得税

まず、所得税について話しましょう。海外送金から受け取るお金が所得と見なされる場合、所得税が課税されます。給与や自己事業から得た収入に対して所得税が課されます。したがって、海外での事業運営から得た利益や海外で保有する不動産の収入も所得税の対象となります。

一部の人々は、所得税が日本での労働や事業に課されると思い込んでいることがありますが、海外で生じた収入にも所得税が課されるため、そう誤解しないよう注意が必要です。

海外送金による贈与税

もう一つの税金は贈与税です。海外送金により受け取るお金が贈与税の対象となる場合、贈与税が課税されます。贈与税の適用可否は送信者と受信者の住所に基づいて区別されます。例えば、送信者の住所が日本であり、かつ送信者が日本人の場合、受信者の住所にかかわらず贈与税が課されます。ただし、送信者の住所が日本国外であり、かつ送信者が外国人の場合、受信者の住所が日本であるか、または過去10年間に日本で住所を有した日本国籍者であれば贈与税が課税されます。