海外留学や個人旅行で海外送金する時におすすめの送金方法とは?【銀行・海外送金サービス比較まとめ】
留学や旅行で海外に行く際には、外貨の準備が必要です。たとえば、旅行費用の一部を現地のホテルや旅行代理店に前払いする必要があるかもしれませんし、留学する際にはしばらくの間、海外で生活するための生活費の準備が必要かもしれません。
海外にお金を送る必要が生じた場合、海外送金についての知識がないと、どのようにお金を送るべきか戸惑ってしまうかもしれません。どの金融機関やサービスを利用するのが最適か分からないと、困ってしまう可能性もあります。
そこで今回は、留学や海外旅行を計画している方が事前に知っておくべき海外送金の方法や各サービスの選び方、おすすめの海外送金方法を国別に解説します。
手数料、海外送金にかかる日数、利便性が海外送金の決め手
海外送金には長らく銀行の手続きが主流でしたが、最近ではオンラインサービスを利用した海外送金が人気となっています。
海外送金の際にどのようなサービスをおすすめするかは、ユーザーがどの点を重視したいかによります。具体的には、手数料、送金日数、利便性の3点のどれに重点を置きたいかによって選ぶサービスが異なります。
たとえば、しっかりと相談した上で送金を完了させたいという場合には、銀行の海外送金サービスがいいかもしれません。銀行のスタッフによるヘルプデスクがあるため、より充実したサポートを得ることができます。
一方で、海外送金にかかる手数料を最小限に抑えたい、または海外送金手続きをすぐに完了させたいという場合には、海外送金サービスの方がより便利です。なぜなら、海外送金サービスは手数料が低く、送金日数も短いからです。
銀行と海外送金サービスの間でなぜ手数料や送金日数にこんなに違いがあるのでしょうか。銀行と海外送金サービスの違いや特徴について、詳しく見てみましょう。
銀行の海外送金がおすすめの場合:手数料や日数よりもサポートを重視
まず第一に、手数料や海外送金にかかる日数にそれほどこだわらないで、手続きを丁寧に完了させたいという場合には、大手金融機関を通じて提供される銀行の海外送金サービスをおすすめします。
銀行は信用機関としての性質から、厳重なセキュリティとサポート体制を完備しています。
ほとんどの場合、専門の海外送金相談サービスがあり、手続きについて質問や懸念事項があれば、すぐに専門家のサポートを受けることができます。
もちろん、海外送金サービスにもカスタマーサービスセンターはありますが、オンラインでのコミュニケーションのみが可能であり、銀行のように窓口を訪れることはできません。
このため、より充実したサポートと安心感を得たい場合には、銀行での送金を選ぶ方が良いかもしれません。
海外送金サービスをおすすめ:手数料と送金日数を重視
一方で、手数料を抑えたいかつ手続きを短期間で完了させたい場合には、オンラインの海外送金サービスの利用をおすすめします。
まず、銀行を通じて送金する際にかかる手数料について見てみましょう。
銀行を通じてお金を送る際の手数料
- 送金手数料:送金元の銀行が請求する手数料
- 受信手数料:受信先の銀行が請求する手数料
- 中継銀行手数料:お金を中継して受信銀行まで届ける際に発生する手数料
- 為替手数料:銀行独自の為替レートを利用して通貨を交換する際に発生する手数料
銀行を通じてお金を送金する際は、送金手続きが複数の金融機関を通じて中継されるため、手数料が高くなります。
送金元の国(日本の場合は日本の銀行)における手数料、通貨を外国通貨に交換する際の銀行独自の為替レートで発生する手数料、お金を中継して海外の銀行まで届ける際の手数料、そして受信国の銀行で発生する手数料など、手数料には様々な種類があります。さらに、国や手続きの経路によっては複数の中継銀行が存在する場合があり、そのようなケースでは各中継銀行ごとに手数料がかかることも考慮してください。
海外送金サービスを利用してお金を送る際の手数料
- 送金手数料:海外送金サービスでお金を送る際に請求される手数料
- 為替手数料:(一部のサービスは独自の為替レートを利用して手数料を加算する場合がありますが、一部のサービスは通常の為替レートを利用して手数料を加算しない場合もあります。)
海外送金サービスは銀行を使わないため、手数料は海外送金サービスでの手続きにかかる送金手数料と為替手数料の2種類のみです。
為替手数料についても2種類あります。オリジナルの通常レートである「ミッドマーケットレート」を利用する海外送金サービスと、その通常レートに追加手数料を加算する独自の為替レートを利用する海外送金サービスがあります。
手数料を抑えたい場合には、最低限必要な為替手数料で済むかどうかを慎重に判断して、それに追加手数料が加算されるかどうかを注意して選択する必要があります。
また、お金を送るのにかかる日数については、銀行の送金は中継銀行を通じて約5〜7営業日かかります。一方、海外送金サービスは中継銀行がないため、手続きがスムーズで、約1〜2営業日で送金が完了するという特徴があります。
上記のような理由から、手数料を抑えて迅速な対応を求める場合には、海外送金サービスがより適しています。
銀行での手続き海外送金サービスでの手続き請求される手数料の種類送金手数料、中継銀行手数料、受信手数料、為替手数料(追加手数料あり)送金手数料、為替手数料(追加手数料がある場合とない場合があります)送金の完了までの日数約5〜7営業日約1〜2営業日
送金先別!海外送金時におすすめのサービス
お金を送金する国によって、利用可能なサービスやかかる手数料、送金にかかる日数に若干の違いがあります。ここでは、海外送金において頻繁に利用される韓国、アメリカ、タイの3カ国におすすめのサービスを紹介し、サービスの内容を比較します。
送金先が韓国の場合
韓国への送金では、日本の銀行よりも韓国の銀行であるHana Bankを利用する海外送金が多く用いられています。Hana Bankは日本にも多くのユーザーと支店があり、将来的に韓国への送金のみを予定している場合には、海外送金のためにHana Bankの口座を開設するのが便利かもしれません。
また、楽天銀行もメガバンクに比べて手数料が比較的低いため、比較的経済的な海外送金サービスを提供しています。
海外送金サービスの中で、WiseとCurfexは手数料が低く、送金時間が短いため、手続きを即時に完了させたい場合に非常に便利です。
Exparoは韓国送金に特化したサービスとして知られており、使いやすいツールです。一方で、他の海外送金サービスに比べて送金に時間がかかり、独自の為替レートであるミッドマーケットレートに追加手数料が加算されるため、Curfexよりも費用がかかる可能性があります。
サービス名手数料送金にかかる日数10万円送金時の受け取り金額(韓国ウォン)
一般銀行
- 送金手数料: 750円
- 中継銀行手数料: 1,000円
- 受信手数料: 受信銀行によって異なる
- 送金日数: 1〜3営業日
Hana Bank
- 送金手数料:
- 10万円以下:2,000円
- 100万円以下:3,000円
- 200万円以下:4,000円
- 受信手数料: 受信銀行によって手数料が異なる
- 送金日数: 約2〜4営業日
- 換算レート: 712,927 KRW
Exparo
- 送金手数料:
- 10万円まで:2,500円
- 100万円未満:3,500円
- 隠れ手数料: 独自の為替レート利用
- 送金日数: 約1〜4営業日
- 換算レート: 934,420 KRW
Wise
- 送金手数料: 固定手数料192円+交換額の1.03%
- 注意: 一部の送金手数料が値上げされる場合があり、金額が加算される場合もあります。
- 送金日数: 当日〜翌営業日
- 換算レート: 960,657 KRW
Curfex
- 送金手数料: 交換額の1%(10万円あたり1,000円の手数料)
- 送金日数: 当日〜翌営業日
- 換算レート: 937,035 KRW
アメリカが送金先の場合
アメリカに送金する際、多くの人が銀行振込よりも海外送金サービスを利用しています。
海外送金サービスの中では、Wise、PayPal、OFXが銀行よりも手数料が安く、送金時間も短いです。
一方、銀行振込では、新生銀行とみずほ銀行が比較的低い手数料を持っており、銀行を利用したい場合には良い選択肢です。
ただし、手数料を低くし、送金時間を速めることが優先事項であれば、海外送金サービスをおすすめします。
サービス名手数料送金日数100,000円送金時受け取り金額(USD)
新生銀行
- 送金手数料: 3,000円
- 中間銀行手数料: 3,000円
- 受取手数料: 10 USD
- 送金日数: 3-5営業日
- 換算レート: 923 USD
みずほ銀行
- 送金手数料: 2,000円
- 中間銀行手数料: 3,000円
- 受取手数料: 10 USD
- 送金日数: 2-4営業日
- 換算レート: 919 USD
Wise
- 送金手数料: 192円 + 交換金額の0.6%
- 注意: 一部送金手数料が値上がりして金額が追加される場合があります
- 送金日数: 翌営業日まで
- 換算レート: 939 USD
PayPal
- 送金手数料: 40円 + 交換金額の0.5%
- 送金日数: 翌営業日まで
- 換算レート: 953 USD
OFX
- 送金手数料: なし
- 送金日数: 翌営業日まで
- 換算レート: 956 USD
タイが送金先の場合
タイに送金する際、銀行と海外送金サービスの両方が一般的に使用されています。
新生銀行とみずほ銀行からの銀行振込は、銀行間で手数料が比較的低いため、銀行を利用したい場合には良い選択肢です。
海外送金サービスでは、WiseとPayPalが手数料が低く、送金時間が短いため、便利なオプションです。
手数料を低くし、送金時間を速めたい場合は、海外送金サービスを利用することをおすすめします。
サービス名手数料送金日数100,000円送金時受け取り金額(THB)
新生銀行
- 送金手数料: 3,000円
- 中間銀行手数料: 3,000円
- 受取手数料: 400 THB
- 送金日数: 3-5営業日
- 100,000円送金時の受け取り金額(THB): 36,400 THB
みずほ銀行
- 送金手数料: 2,000円
- 中間銀行手数料: 3,000円
- 受取手数料: 400 THB
- 送金日数: 2-4営業日
- 100,000円送金時の受け取り金額(THB): 36,200 THB
Wise
- 送金手数料: 192円 + 交換金額の0.6%
- 注意: 一部送金手数料が値上がりして金額が追加される場合があります
- 送金日数: 翌営業日まで
- 100,000円送金時の受け取り金額(THB): 36,800 THB
PayPal
- 送金手数料: 40円 + 交換金額の0.5%
- 送金日数: 翌営業日まで
- 100,000円送金時の受け取り金額(THB): 36,900 THB
OFX
- 送金手数料: なし
- 送金日数: 翌営業日まで
- 100,000円送金時の受け取り金額(THB): 36,900 THB
上記の手数料と為替レートは変更される可能性があるため、常に各サービスプロバイダーのウェブサイトを確認するか、カスタマーサービスに連絡して最新の詳細情報を確認することをおすすめします。