海外送金

海外送金規制とは?

海外送金時に「海外送金規制」という言葉を聞いたことのある方もいるのではないでしょうか?この記事では海外規制について詳しく解説していきます。

海外送金規制の背景と目的

海外送金規制とは、ある国から別の国への資金移動を規制するために、政府や金融機関が定めたルールやガイドラインのことを指します。これらの規制は、透明性の確保、マネーロンダリングの防止、資本流出の抑制、金融システムの安定性の維持を目的としています。

これらの規制の背景には、国境を越えた金融取引を監視し、規制する必要性があったことがあげられます。各国政府は、自国の経済を守り、違法行為に対抗し、マネーロンダリング防止(AML)や顧客情報保護(KYC)の要件などの国際基準に準拠するために、この規制を実施してきました。

海外送金規制の目的は、国境を越えた資金移動を管理する法的枠組みを確立することです。関連する法律に準拠している必要があります。

海外から日本への送金に関する規制

海外から日本への送金時に規制はあるのか、その詳細について見ていきましょう。

外為法(外国為替及び外国貿易法)に基づく規制

外国為替及び外国貿易法(外為法)は、外国為替規制を不正なく行うために、送金に関する要件や制限を定めています。

海外から日本への送金に関しては、外為法に基づき、以下の場合を除き、外国送金や外貨(米ドルなど)と円の交換は原則自由となっています。

  • 同法第16条第1項および第3項、第21条第1項に規定される許可制の対象とされる支払や支払の受領、対外支払手段の売買(円からドルへの交換)に該当する場合。
  • 外国の銀行から日本の銀行口座への送金を受ける場合、または日本から外国の銀行口座への送金を行う場合、送金額が3000万円相当額を超える場合。

上記のように、送金額が3000万円相当額を超える場合には、外為法第55条の規定により、事後報告が必要とされています。具体的な報告方法や要領については、日本銀行のホームページに報告様式および記載要領が掲載されていますので、そちらを参照ください。

参照元:

https://www.mof.go.jp/faq/international_policy/10ca.htm

https://www.boj.or.jp/about/services/tame/t_seido.htm

金融機関の内部規則

外為法に加え、日本の金融機関は、送金に関する独自の内部規則や方針を定めています。これらの規制には、マネーロンダリングやその他の不正行為を防止するための顧客識別手続き、取引限度額、報告要件などが含まれる場合があります。例えば以下のようなものが挙げられます。

送金制限

金融機関により、一定の金額や特定の国への送金に制限を設ける場合があります。これは、セキュリティや規制要件を遵守するための措置です。送金制限に関する具体的な情報は、各金融機関のウェブサイトやカスタマーサービスでご確認ください。

送金手続き

金融機関は、送金手続きのために特定の書類や情報の提出を求めることがあります。例えば受取人が非居住者である振込や、非居住者が行う振込など。提出を求められる情報としては、送金先の口座情報、身分証明書のコピー、送金目的の説明などが含まれます。送金手続きの詳細については、各金融機関のウェブサイトやカスタマーサービスにお問い合わせください。

外為法上の非居住者に該当する方

外為法上の非居住者に該当する方は、以下の条件を満たす方々が挙げられます。

  • 2年以上外国に滞在する目的で外国に滞在中の方
  • 外国にある事務所(支店、現地法人など)に勤務する目的で出国し、外国に滞在中の方
  • 外国に2年以上滞在している方で、一時的な帰国(6か月未満の滞在)をしている方

税金に関する規制

海外から日本への送金には、税制上の規制も関係します。送金の性質や目的によっては、個人または企業が考慮すべき税務上の影響が生じる可能性があるため、送金に関連する税務上の義務を理解し、関連する税法の遵守を徹底することが重要となります。送金資金の内容により、納税の納税義務が発生するものと発生しないものがあるため、どのような場合に納税義務が発生するのか見ていきましょう。

  • 送金する内容が所得である場合は、確定申告が必要となる
  • 100万円を超える海外送金の場合、贈与税が発生する場合がある

日本から海外への送金に関する規定

海外から日本へ送金する場合と同様に、外為法に基づき、送金する金額が3000万円を超える際は、事後報告する義務があるため、注意しましょう。

主要国での海外送金規制の概要

海外送金の規制は国によって異なります。ここでは、主な国の規制をご紹介します!

米国の海外送金規制について

米国には、米国OFAC規制と呼ばれる米国財務省米国資産管理室による規制があるため、米ドル建ての取引などで、関係当事者の所在地により規制が設けられる場合などがあります。詳細については、各金融機関の公式ウェブサイトから情報をご確認ください。日本への送金は問題なく行えることが多いでしょう。

参考元:

https://www.smbc.co.jp/direct/sousa/help_gaikokusoukin/7.html

EU(欧州連合)の海外送金規制について

欧州連合(EU)では、EU加盟国は、決済サービス指令(PSD)およびマネーロンダリング防止指令(AMLD)に従い、海外送金の規制があります。日本に関係するような厳しい規制はありませんが、欧州連合に送金する際は、最新の情報をチェックすることをお勧めします。

参考元:

https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/kessai_sg/siryou/20150324/02.pdf

海外送金に関するロシアの規制

ロシアでは、海外送金はロシア中央銀行が定める規制の対象となるため、その指針に従い、送金手続きや規定を遵守する必要があります。また、国境を越えるような取引を監視するため、報告義務や取引制限も設けられていることがあります。さらに国際的な制裁措置やロシア政府による特定の国などへの制限や禁止措置がある場合もあり、これにより、一部の送金先や取引先への送金が制限される可能性もあるため、注意が必要です。

参考元:

https://www.jetro.go.jp/world/russia_cis/ru/

中国の海外送金規制

中国は、資本流出を抑制し、通貨の安定を維持するために、海外送金に関する特定の規制を設けています。国家外為管理局(SAFE)がこれらの規制を監督し、個人や企業が国外に資金を送金する際の制限を課しています。具体的には下記のような規制があります。

  • 受取が不可能な通貨がある
  • 送金金額に上限が設けられているなど

中国から海外へ送金する際には、これらの規制を理解し、遵守することが重要です。

参考元:

https://japan.icbc.com.cn/jn/column/1438058793782362154.html

安全に海外送金を行うために注意することは?

安全でコンプライアンスに配慮した海外送金を行うために、以下の点に注意したうえで送金を行いましょう。

合法的な目的で送金する

海外に送金する資金が合法的な目的であり、送金国・受取国双方の規制に準拠していることを確認してください。違法な行為に関与したり、規制要件を回避し海外送金することもしないようにしましょう。

適切な身分証明書の提示

海外送金の際には、金融機関や送金業者が要求する正確で完全な身分証明書を提出しましょう。これにより、取引の追跡が可能になり、AMLやKYCの規制を遵守することができます。

正式な送金経路を利用する

海外送金は、信頼できる正規の送金サービス業者や金融機関を利用するようにしましょう。これらの送金経路は、規制に従い送金するための手順をしっかり確立しているため、取引の安全性と透明性を高めることに直結します。

送金手数料や為替レートを確認する

送金を行う前に、送金手数料や為替レートを必ず確認するようにしましょう。その上で、適切な為替レートと信用度の高い手数料体系を提供する、安心安全に送金を行えるプロバイダーを選んでください。送金コストに影響を与える可能性があるため、隠れた手数料や不利な為替レートには注意し、事前に把握しておくことが重要です。

規制情報の最新情報を入手する

送金国、受取国双方の送金規制に関する最新の情報を確認するようにしましょう。政府や金融機関は、こちらが気がつかない間に、新しい要件を導入したり、既存の規制を変更したりすることがあります。このような変更点を把握しておくことで、コンプライアンスを維持し、それに応じて送金戦略を調整することができます。

専門家のアドバイスを受ける

複雑な送金ニーズがある場合や、規制について不明な点がある場合は、ファイナンシャル・アドバイザーや海外送金の専門家にアドバイスを受けることを検討しましょう。専門家であれば、規制の状況を把握しているため、お客様それぞれの状況に合わせたアドバイスを提供することができます。

安全で確実な海外送金をするならCurfex

Curfexは、海外送金のための信頼できるサービスプロバイダーです。Curfexを利用すれば、送金規制を遵守しながら、コストを抑えた、安全・安心な取引を行うことができます。

取引に規制がある可能性のある国に、送金をする場合など、送金に関してお困りの際は、気軽にメールもしくはチャットにてお問い合わせ頂けます。お得に送金するためにも、様々な情報を確認した上で送金を行いましょう。

特に初回利用時の手数料が無料になるCurfexの海外送金サービスは非常にお得にご利用頂けます。簡単に手続きを済ませることができるので、海外送金を検討中の方はぜひCurfexに登録しておきましょう。

ご登録はこちらから

https://lp.curfex.com/ja

© 2023 Cordual All right reserved.